毎月の例会に出席され、当日会費を払われた会員の方には「お土産こけし」をお渡ししています。


平成26年1月の例会おみやげこけし

鈴木 征一/伊豆 徹
(すずき せいいち/いず とおる)
新年例会おみやげこけしは銀山温泉の伊豆徹工人(鳴子系)と肘折温泉でただ一人の鈴木征一工人(肘折系)へお願いしました。

新年例会のおみやげこけしは慣例により4寸です。

徹工人は伊豆定雄工人、父親の伊豆護工人と続く銀山温泉に於ける鳴子系のこけし工人です。昭和48年より護工人の下で木地修行を始めこけしを製作している。父親の護工人が制作した「おしんこけし」は日本およびアジアで大変有名です。

おみやげこけしは定雄型2種類です。写真は右から頭が小さく頭頂に蛇の目が入ったおかっぱ頭・大きな眼・肩の張った細胴(蝋燭型)に上下にろくろ線が入り・赤で三重の菊模様、二番目も頭が小さくおかっぱ頭・大きな眼・肩の張った細胴に上下にろくろ線が入り・赤で写実的な大輪の正面菊です。描彩の赤が美しい均整のとれたフォルムは他のこけしには見られない素晴らしさです。

征一工人は奥山喜代治・奥山庫治工人と続く肘折系の伝統こけしを継承する肘折温泉では唯一の工人です。

昭和47年より庫治工人の下で木地修業を始め、昭和53年から本格的にこけしの製作を始める。 

こけしは運七型、喜代治型、藤五郎型および本人型等を製作する。

おみやげこけしは藤五郎型と喜代治型の3種類です。右から3番目は藤五郎型で頭が大きく・頭頂に赤と緑で蛇の目が入ったおかっぱ頭・二重瞼・丸鼻・頬と口に紅を入れた張りのある力強い表情・直胴に鉋溝を入れ・菊模様を描彩、4、5番目は喜代治型で頭が大きく・大きな手絡・二重瞼・丸鼻・口に紅を入れた力強い表情・直胴に鉋溝と紫(4番目)と赤(5番目)のろくろ線を入れ・肘折の三つ重ね菊模様を描彩した安定感があるフォルムで見応えがある素晴らしいこけしです。

今後のお二人の益々のご活躍を期待します。     (田中厚志)